使用実例作品紹介

「藍染和紙 ”山並み文様”の光壁  at 日亜化学工業 鳴門工場」

「藍染和紙 ”山並み文様”の光壁  at 日亜化学工業 鳴門工場」

日亜化学工業株式会社 鳴門工場に、LEDを用いた光壁の設置に際し、藍染め和紙を採用頂きました。

何度かサンプル確認や打ち合わせを経て最終的に決まったイメージは、鳴門工場から臨む徳島の山並みのような稜線を、藍色の濃淡で表現....というもの。

このイメージを、幅60cm、高さ270cmのガラスに挟み、9枚並列で柄続きでご利用いただきました。

 

 

 

和紙への藍染めは、染め師である藤森美恵子(伝統工芸士)が担当いたしました。

 

また、和紙はガラス加工の際に左右に余白部分が必要で、紙を納めた時は柄が繋がっていても、加工後は両端をカットされることから、柄の繋ぎ部分が大きくズレる可能性がありました。

 ズレを抑えるため、山並みは出来るだけなだらかに。

でも9枚が連なった時には美しい稜線を描くように。

実際には完全にはその遠りにはなりませんが、図面の段階で仕上がりを繰り返し想像し、シュミレーションして本番に挑みました。

 

鳴門海峡から臨む、空とつながる山合いの美しい連なりをイメージし、長尺の楮紙に5段からなる山並み文様を9枚柄続きで染め上げました。
実は、このLEDの光壁は調光システムが組まれており、タイマーで午前中の爽やかな日差しから夕景までを感じて頂ける設定となっています

 

 

 

多くの試作を行い、また再制作したパーツがあるなど苦労も多くした案件でしたが、材料の特性や製法を理解して頂き、それでもと選んで下さった日亜化学工業の関係者の皆さま、そして加工に尽力下さった関連会社の皆さまとのチームで創り上げました。

 

調光の様子はこちらからもご覧いただけます。

動画では早回しをしていますが、実際には調光の色調や光量は、実際の時間帯に合わせたイメージで設定されています。

朝には爽やかな朝の光、夕刻には暖色の山並みをご覧頂けます。

 

制作者
和紙藍染め:藤森美恵子(伝統工芸士)
作品名
藍染和紙 山並み文様
使用した用紙
ランプ用原紙
技法
藍染め