
使用実例作品紹介
竹和紙といんべを使ったペーパースクリーン版画

吉田 勝子さんのペーパースクリーン版画をご紹介します。
まずは個展の様子から。



このたび個展でアワガミの「竹和紙」と「いんべ」を使った作品を出展されました。
菊と馬をモチーフに気品あるやさしい趣にと今回、和紙をお選びいただいたそうです。
「アワガミファクトリーの和紙の柔らかさは、心を込めるに相応しく、まるで胡粉を使ったような表現が生まれ、
制作しながら、その静かで優雅な美しさに心が休まります。これからもずっと使い続けたいと思っております。」
と、評価いただきました。

「ペーパースクリーン版画」という技法についてご存知でしょうか。
日本で生まれ育った現代版画で、版式は孔版に分類されます。
「紅型」「謄写版」「ステンシル」の仲間です。
特殊加工された典具帖和紙に(インクを透過する)、グランド原紙や、クレヨンで版を塞ぎ(インクが出ない部分
を作る)、これを綿密に繰り返して版を重ねます。
作品完成までに一貫して、ほぼ同じ版を使うため(塞いだ部分は復活できない為)後刷りができず、希少性がある
のも、ペーパースクリーン版画の特徴です。
使う紙による仕上がりの比較としてお写真をいただきました。

タイトル『ふるう』ー ケント紙をご使用

タイトル『震う』ー 竹和紙後使用

最後にご紹介する作品は、いんべを使った作品です。
やわらかな色合いに今回のテーマである「菊と馬」が施され 、
色の変化で『春の雪』(上)と『夏雲のかなた』(下)を表現された素敵な作品です。


吉田 勝子さんSNS情報:
Instagram kachi_psp
Twitter @Kachi_ps
- 制作者
- 吉田 勝子
- 作品名
- 「空心」(一番上の青い作品)
- 使用した用紙
- 竹和紙(版画用・AIJPインクジェット用)、いんべ(ファインアートP)
- 技法
- ペーパースクリーン版画