使用実例作品紹介

染め紙を使った「手作りあかり」

染め紙を使った「手作りあかり」

照明塾 橋田裕司さんの灯りをご紹介します。


橋田さんは、長い間、大阪で「照明塾」という手作り照明教室をされておられます。

その間、さまざまなあかりを作られてこられましたが、その一部をご紹介します。

 

 

 

まずは、オレンジ色のもみ染めの紙を使ったコロンとしたフォルムの「鬼灯」。


 

 

アヒルはランプ用原紙の上から落水紙の白を「こんにゃく糊」で貼ってます。

貼りやすい上に、和紙の強度も出ます。

 

 

 

かわいらしい表情とぷっくりしたお腹がキュートなカエル。

 

 

 

黄色とブルー(強制紙を使用)のコントラストが美しい不思議の国のアリス。

 

 

 

 

龍馬は、白色のベースの上から黒の落水紙を貼られたそうです。

家紋まで表現されていて見事です。

 

 

 

 

黒柴は、ベースの白が強制紙で、黒色は美濃から仕入れられたそうです。




橋田さんに、和紙とあかり作りについて、お伺いしました。

〜和紙の選び方〜
「まず和紙を選ぶときは色味や風合いで選びますが、強度面や加工のしやすさも考えます。
水切りで和紙を切るので、繊維の長い楮の和紙がいいですね。」


〜難しさ〜
「苦労する点は、光源の種類と位置かなぁ。できるだけ1灯でうまく光が全体に回るよう最初からデザインを考えます。」



〜楽しいこと〜
「楽しい点は、出来て点灯した瞬間ですね。これは生徒さんたちも同じで、自分の作ったあかりに感動されています。そんな様子を見ているのも楽しいですね。」



〜今後作ってみたいもの〜
「自分で作りたいというのはあまりないんですが、難しい注文はやる気が出ますね。
柴犬のあかりは写真を送ってもらってそれを元に作ったんですが、最初からうまく行くという自信はありませんでした。でも、やってるうちに何とかなりました。

龍馬のような「人間」を作るは一番難しいと思います。特に顔はいかに少ない線で表情を出すのか苦労しました。でも、これもやってるうちに何とかなるものですね。」



「私は設計図など無しで作ります。というか、そんなものがあっても意味がないのです。目の前に出来上がっていくものを見ながら、あーでもない、こーでもないと微調整しながら作っていきます。この作り方は『TJ法』といって、私の著書「あかりの学校」にも説明しているので、ぜひご覧ください。」


「私は、このような手作りのあかりを、医療や介護、災害の現場に届ける「あかりバンク」という活動をしています。下のあかりは「お絵かきふ」(お絵かき+きふ)といって、子どもたちに絵を描いてもらい、それをあかりにして病気のお友だちに届けようという活動で、ボランティアさんに作ってもらったものです。ネコとキリンが手を繋いでいるなんて大人では考えつきませんよね







9月には、天王寺動物園で「あかりの動物園」を開催予定(2025913日~15日)

照明塾では全国どこでも出張教室に伺っています。(プチ展覧会も開催可能)



橋田裕司さんの活動(読売新聞記事より)

https://www.yomiuri.co.jp/local/osaka/news/20250430-OYTNT50150/

制作者
照明塾 橋田裕司
作品名
手作りあかり
使用した用紙
装飾紙
技法
手作りの照明