紙選びのコツ
紙選びのコツ
インクジェットプリンターの普及により、作品を紙の持つ表情と作品と一体として創作することが可能 になり、印画紙では表現し得なかった表現への可能性が見出せるようになりました。
作品の魅力をより引き出すための道具として素材を選ぶということも、新しいインクジェットプリントの楽しみ方でもあります。そこで、ぜひ様々なメディアをお試しいただき、作品の表現に最も効果的な一品を選んでいただきたいと思います。
ここでは、「AIJP(アワガミインクジェットペーパー)」のラインナップより、素材選びのヒントをご紹介します。
初めて和紙で出力する
「楮(こうぞ)」シリーズから試してみてはいかがでしょう。和紙の主原料である楮の性質や風合いを表現し、「和紙っぽさ」が一番感じやすい素材です。厚さ違い、色違いの用意があり寸法のバリエーションも豊富なため、幅広い用途に使いやすい素材のひとつです。手漉きで耳のついたハガキサイズの「白峰」も和紙独特の風合いをお楽しみいただけます。
製本をしたい
製本をご検討の方は、紙の流れ目にご注意くださいませ。
【紙の流れ目の変更のお知らせ】
紙の流れ目の方向が、従来と変更になる商品が一部ございます。
ご利用方法により紙目の確認を必要とされます場合、随時確認をいたしますので、該当商品と必要部数をお知らせ下さい。
紙の寸法によって、紙の流れ目が違います(横目=Y目、縦目=T目)詳しくは下記を参照ください。
群雲こうぞ、プレミオ楮、プレミオ雲流
A1 | A2 | A3ノビ | A4 |
---|---|---|---|
Y目 | T目 | T目 | T目、Y目混在 |
三椏二層紙、楮、楮二層紙、いんべ、雲流、竹和紙
A1 | A2 | A3ノビ | A4 |
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Y目 | T目 | Y目 | T目、Y目混在※ |
※いんべA4はT目のみ
びざん、白峰
全サイズ |
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流れ目なし |
両面印刷をしたい
「忌部(いんべ)厚口」・「竹和紙110g」・「竹和紙170g」・「竹和紙250g」は両面印刷が可能です。本やカードなどの創作にもお使いいただけます。
コスト重視で素材を選びたい
「忌部(いんべ)」が、比較的リーズナブルにお使いいただける価格帯となっております。また「いんべ(厚口)」は両面印刷も可能ですので、機能的にも使いやすいインクジェットペーパーです。
個展での展示に使う
どのような見せ方をするかど選ぶ素材や厚みは異なるかと思いますが、貼り合わせることで厚みを持たせた「プレミオ」シリーズは、その厚みのため重厚感があることから、額装の際にも裏打ちは不要です。また、ポートフォリオなどシートで見せる場合にも存在感が感じられ、販売用のカードなどオリジナル商品の創作にも便利です。また、「びざん」は、紙の四方に1枚漉きの手漉和紙ならではの耳があり、しっかりした厚みを備えていることから、個展など特別なシーンでの作品の演出にはもっとも人気があります。
出力後に後ろから光を
当てて演出したい
「雲流」は筋状に残した楮の繊維がライトアップと共により浮き上がります。楮の繊維との相乗効果で、より作品を個性的に演出することができます。「楮二層紙」出力後に2枚に剥離し、印刷面だけを薄く仕上げることが可能です。
印刷面は楮の繊維100%であることから、薄さに加え、光の透過性に優れています。「楮(薄口)」はベーシックな質感を保持しながら、やわらかな光を透過してくれます。
作品を掛軸に仕上げたい
簡易的な軸層の場合は「楮(薄口)」も使用できますが、本格的な軸層仕立てにする場合、本紙はできるだけ薄いことが望まれることから、出力後に2枚に剥離することができ、印刷面を薄く仕上げることのできる「楮二層紙」が最適です。
※加工をしてくれる業者さんへ事前に確認をとることをおすすめいたします。
データの再現性の高いもの
を選びたい
どの種類も同レベルでの再現性を有しますが、カラーデータについては白色度の高い「忌部(白)」が、色目への影響度が低いため、再現性が高いと思われます。従来の「A.I.J.P.」を2枚に合わせることによって重厚感をもたせた「プレミオ」シリーズは厚みがあるので、白が強調されて印刷がきれいに見えます。
モノクロの出力について
シンプルを極めるモノクロ作品こそ、素材と画像とのコーディネートにはこだわりたい部分でもありますそこで、「楮(生成)」や「三椏二層紙」など、紙色が自然な生成の色味が特徴的な素材も、ぜひお試し下さい。黄みがかった紙色に黒のインクがより深く映え、モノクロ画像のどこか情緒的な雰囲気が、より引き立てられます。
作品で襖、屏風を作りたい
いずれの素材も可能ですが、仕立て方により適度な厚みなども異なると思われますため、加工業者さんと事前に相談されることをおすすめいたします。
木製パネルを使って展示したい
木製パネルを使えば、簡単に作品を展示することができます。染料インクでプリントした作品の場合は、水に濡らさず加工ができる「初級編」、顔料インクでプリントした作品の場合は、作品を水貼りする「中級編」をおすすめいたします。
下記PDFにてご確認くださいませ。