プリントのコツ
プリントのコツ
印刷適正(発色)についてですが、データの再現性を追及した製品ではありますが、西洋紙の専用紙を目指した製品ではありません。あくまでも和紙の素材感を残しつつ、従来からの和紙の課題であるにじみや色の沈みを改良した商品、ということになります。
アワガミインクジェットペーパーはインクの定着と印刷適正を改良するため、表面にコート剤を塗布しておりますが、この層を厚くすればするほど、洋紙の専用紙に近づけることが可能です。ただし印刷適正のみを追及すれば既存のインクジェット用紙になってしまいますので、和紙の風合いを残しながら印刷適正を向上するという課題に挑戦した商品です。
プリントをする前に
プリンタのヘッドの汚れをきれいに、紙の反りを抑えてからプリントを行ってください
用紙が反っているとプリンタに通らない時があります。反りを手で調整してください。
日本は湿気も多く、封から出したらすぐ使ってもらうのがベストです。
もし反ってしまっているものがあったら、かるくしごいて反りを抑えてください。
手漉き和紙(びざん、白峰はがき)は耳(四辺)の部分が厚くなっていたり、毛羽立ったりする場合があります。プリンターヘッドに当たらないよう平滑になるように押し撫でるなどしてください。
ヘッドが紙に当たりますと、紙が汚れたり、ノズル詰まりの原因となります。
ブラシで軽く紙粉をはらってください
使う前にはブラシでかるく紙粉をはらってください。
プリンタに紙粉が付くのを防ぎ、紙粉により印刷が飛ぶことも防ぎます。
印刷する面について
プレミオシリーズは裏にインクジェット加工をしていない新いんべというパッケージなどに使う和紙で裏打ちをしているため、裏面はインクジェット加工を施していません。
上記、「裏面印刷ができません」としてありますが、厳密には、印刷するものによっては可能です。
裏面にはコート剤を塗布しておりませんので、写真や細かなグラフィックなどは鮮明に表現できませんが、文字や簡単なイラストなどは大丈夫です。
実際アワガミでも、プレミオシリーズに両面印刷し、表面にグラフィック、裏面に宛名やロゴなどを印刷して、年賀状などに使用しております。
プリンタについて
染料インク・顔料インクとも対応OK! 紙の厚みをご確認ください
全メーカーのテスト結果がありませんので、一概には言えませんが、プリンタにより、紙の厚さに制限があるようです。
A.I.J.P.の厚さは、一番厚い「びざん」が種類により、0.3~0.7mm、「白峰はがき」が0.46~0.5mmあり、厚手の紙に対応していないプリンタですと印刷面が汚れてしまうことがあります。また「白峰はがき」と「びざん」についてはプリンタに給紙されにくいことがありますが、上から軽く押してやると給紙されます。ただ、強く押し込むことはプリンタの故障の原因になりますので、お止め下さい。
それ以外の厚さは0.3mm以下なので、ほとんどのプリンターに対応しておりますが、ご使用になる前にお手持ちのプリンタの取扱説明書をご確認下さい。
プリンタ設定方法
エプソン
- 用紙種類
- スーパーファイン紙よりフォトマット紙、画材用紙の方がインク量が多く出ます。作品の性質により使い分けることをお薦めします。
- 印刷品質
- 最高レベルを選択してください。
- 給紙方法
- プリンターが用紙厚に対応していれば「自動給紙」で問題ないと思います。
アワガミファクトリーでは、ほとんど自動で通しています。もし、プリントの際、紙送りがうまくいかない場合は、紙がぶれないように手で押さえるか「手挿し」で出力してください。 - 用紙サイズ
- ご購入いただいたAIJPのサイズをそのまま入力してください。
ただし、「びざん」については、手漉きの「耳」がついており、手作業で板張り乾燥しているので、紙自体がゆるやかに歪んでいます。
印刷する紙の寸法を正確に測り、お手持ちのプリンターの設定をカスタムサイズの用紙サイズを作って印刷してください。また、プリンタの癖なども見極めて印刷しないと、上下左右の余白はなかなか均等に出来ないことがあります。
余白を大きくすると、ズレは目立ちません。 - 四辺フチなし
- びざん、白峰はがき(四方耳付きの紙)は、耳付のため端がまっすぐでないので、フチなし印刷にはなりません。フチなし印刷をすると和紙の断面から、インクが吸い込むときがあります。
それ以外の紙(耳がついていないもの)は、フチあり、フチなし、どちらでも可能です。
キヤノン
- 用紙種類
-
【事務用・複合機タイプのプリンター】
- TS5130、XK80、TS8230、TR9530、TR8530、G3310:高品位専用紙
- TS3130S:写真
- その他:高品位専用紙または写真
【PROシリーズなど大判プリンター】
「和紙」「ファインアート紙」などマット紙やファインアート紙系 ファインアート紙系に複数種類がある場合は、「他社ファインアート紙1」をお選びください。 - 印刷品質
- 最高レベルを選択してください。
- 給紙方法
- プリンターが用紙厚に対応していれば「自動給紙」で問題ないと思います。
もし、プリントの際、紙送りがうまくいかない場合は、紙がぶれないように手で押さえるか「手差し」で出力してください。 - 用紙サイズ
- ご購入いただいたAIJPのサイズをそのまま入力してください。
ただし、「びざん」については、手漉きの「耳」がついており、手作業で板張り乾燥しているので、紙自体がゆるやかに歪んでいます。
印刷する紙の寸法を正確に測り、お手持ちのプリンターの設定をカスタムサイズの用紙サイズを作って印刷してください。また、プリンタの癖なども見極めて印刷しないと、上下左右の余白はなかなか均等に出来ないことがあります。 - 四辺フチなし
- びざん、白峰はがき(四方耳付きの紙)は、耳付のため端がまっすぐでないので、フチなし印刷にはなりません。フチなし印刷をすると和紙の断面から、インクが吸い込むときがあります。
それ以外の紙(耳がついていないもの)は、フチあり、フチなし、どちらでも可能です。
ICCプリンタプロファイルについて
プリンタープロファイルは正確にキャリブレートされたモニタと、実際に使用するプリンターと設定、用紙の組み合わせにおいて、両者の発色をマッチングさせるために使用するデータです。
ご利用環境での正確なモニタプロファイル、プリンタープロファイルを使用することで、自在にプリント結果をコントロールすることが出来ます。
インクについて
アワガミインクジェットペーパーは原料を厳選し、オリジナルコート剤を塗布し、保存性に優れた中性紙です。「顔料インク」でも「染料インク」でも出力いただけます。
作風や用途、お手持ちのプリンターの機能などを考慮され、A.I.J.P.でプリントをお楽しみください。インクに関する詳細は、各種プリンターメーカーにお問い合わせいただくことをお勧めいたします。
黒の階調を出すためには、フォトブラックではなくマットブラックをお使い下さい。
顔料インク
一般的に顔料インクは油絵のようなものと例えられています。紙の表面にインクの色を乗せていくようなイメージで印刷し、にじまず耐久性・耐光性に優れています。極小のインクを採用したプリンターでは、写真のつぶれやすい部分も粒状感が少なく、高精細でハイレベルな再現が可能になってきました。また、光沢感を得られ難いとされてきた顔料インクですが、メーカーの改良が進み一定の光沢感が得られる様になってきたようです。にじみが少なく、もともと耐久性の高い和紙であるAIUPに、耐久性の高いインクを使用することでさらに長期保存の効果が期待できます。
染料インク
一方、染料インクは水彩画のようなものと例えられています。ついては耐水性・耐光性が弱く、インクが紙に染み込んだり、にじんだりすることがあるようです。しかし染料インクも目覚ましい改良が進み、優れた保存性をうたうインクも登場しています。染料インクは色調豊かで細かな色合いが表現できるため、きめ細やかな人肌の濃淡まで表現できます。また普通紙やコーティングされていない和紙にはにじみが見られることがありますが、AIJPはインクジェット用に表面にコーティングを施してあるため、顕著なにじみはほぼ見られません。
解像度について
画像解像度
目安として、出力サイズで300dpiくらい。
印刷解像度
プリンタ側の設定で解像度を上げてあげると階調がきれいに表現されます。
例)ふつう-高品質、とあったら「高品質」にする。
テストプリントについて
塗布しているオリジナルコート剤はどの紙も同じです
A.I.J.Pシリーズに塗布してあるオリジナルコート剤は、どの紙の種類にも同じものを使っておりますので紙の種類に関係なく、テスト用紙でテストプリントして本番プリントをしてください。
例えばテスト用で「楮」を使用し、本番用で「びざん」を使う、というふうにです。紙の地色(白、生成等)だけはテスト用、本番用で統一してください。
インクジェットは出力されてすぐは比較的「赤み」が強く表現されます。30分以上経つと赤みが納まって落ち着いてきます。赤みが強いからといってすぐに調整を施してしまうと失敗するので、その点を注意してください。
アワガミプリント担当者がお薦めするテストプリントの方法
- どんなサイズの画像でも、まずA5サイズに縮小し、そのまま補正なしでプリントします。
- 約15分ぐらい乾かします。
- 表現したい色、濃度、コントラストを確認します。
- 気に入らなければ、画像データに補正をかけます。
- 補正した画像をプリントします。
- 2 ) ~ 5 ) までを気に入るまで繰り返します。